Saturday, March 14, 2015

ナエマ(1979)を味わう。

いつかご褒美に、と思っていたナエマ(Nahéma)のパルファムを昨年ようやく購入いたしました。お世話になっているおゲランブティック様にて。

制作途中の絵と。絵具が散らかっていますが(汗)


 纏うたびに感じるナエマの素晴らしさ。 バラと果物とバニラと乾いた木々の香りが溶け合うと、こんなにも優雅になるとは......ジャン=ポール・ゲランさま、ありがとうございます。

 ナエマのオー・デ・パルファン(EdP)と香水(P)の香り立ちはミツコほどの差を感じませんでしたが、ハートに近づくにつれて私の肌の上ではEdPはわずかにスパイシーで青っぽく、Pは蜜のような甘さに変化しました。(専門家の人なら最初から違うと感じるのかも)EdPでも十分だと思いますが、一度Pを味わってしまいますとそこにはナエマ沼が広がります。アルデヒドとともに(笑)

 トップは決して甘くないです。一瞬フローラルグリーンか?と感じるほど。ゲラン様得意のベルガモットからのプロローグ。このインパクトも早朝に纏うと気が引き締まります。自転車で10分漕ぐか20分歩いて最寄り駅へ行き、電車で約1時間かけて会社の最寄り駅へ着き、そこから20分歩いて会社へ到着し、朝の拭き掃除をしてお茶くみして席に着く頃にはじわりじわりとローズやピーチの芳しい香りがへその辺りから漂うようになります。夕方にはンダルウッド、ベンゾイン、トンカビーンなどのベースがすっかり肌に馴染んでフローラルオリエンタルは完結します。本当、個人的にはナエマの持続性は長いです。パッケージの通りにイメージは赤、香水の色の金色です。

 甘っ“たるく”なくて優雅でかわいらしい。「甘ったるくない」という箇所、確かに「蜜のように甘い」のですが、実際の蜂蜜ってどこか乾いた感じがしませんか? 甘さの底にウッディノートがあるから「甘っ“たるく”ない」。 そんな印象です。(蜂蜜は入ってないですが)

 かぐわしく、可愛らしく、つくしてくれそうだけど、独り立ちできている。バラの青臭さを期待してしまうとこれじゃない、と感じるのだろうけど、精神にも優しく幸福に効いてくるような「蜜」が何とも心地よいです。ベースのベンゾインが文字通りに安息へと導いてくれます。

香調:フローラル・フルーティ・オリエンタル
トップ:ヒヤシンス、ベルガモット、マンダリン
ハート:ローズ、ピーチ、イランイラン、シクラメン、リリー
ベース:サンダルウッド、バニラ、トンカビーン、ベチバー、ベンゾイン

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