Thursday, November 5, 2015

短期休暇のお知らせです。

皆様、いつもお世話になっております。

短期休暇のお知らせです。
2015/11/21 ~ 11/23 までお休みをさせていただきます。 受信したメールの閲覧は可能ですが作業ができません。
お手数お掛け致します。宜しくお願い致します。


早朝が日に日に寒くなり、冬がやってきているんだなあと実感しています。一部では2015年11月11日の11時に大きな波がやってくる(スピリチュアル的な?)らしいです。ふわっ、キラッ☆とした、穏かな波だったら良いですねぇ(^^;)

Sunday, November 1, 2015

Le Narcisse Bleu (1925) の香り―ヴィトゲンシュタイン王子のギフト

 ドイツ空軍ヴィトゲンシュタイン王子(Heinrich Prinz zu Sayn-Wittgenstein-Sayn)が贈った香り、Parfum Mury(Mury Parfumeur)のLe Narcisse Bleu(青水仙)のヴィンテージを入手できたので試しました。今は亡きMuryの香りを試せたのは私にとっては奇跡みたいなものでした。ただし、具体的な調合の内容を見つけることができなかったので私の感想は参考程度にしてください。


(左から)ハインリヒ、アレクサンダー、マリアンヌさん、ルートヴィヒ ※参考:Schloss Sayn

ハインリヒ王子の兄弟構成は、

ルートヴィヒ “Udi” Ludwig Stanislaus Heinrich Aloysius Prinz zu Sayn-Wittgenstein-Sayn
(1915年5月4日-1962年1月9日事故死) 
※娘イヴォンヌ王女、息子アレクサンダー王子(1943-)の代父はペペ王子。

次男ハインリヒ “Pepe” Heinrich Alexander Ludwig Peter Prinz zu Sayn-Wittgenstein-Sayn
(1916年8月14日-1944年1月21日戦死) ペペ王子て書いてしまいましたが本人怒りそう(笑)

弟アレクサンダー “Alex” Alexander Franz Leo Prinz zu Sayn-Wittgenstein
(1925年2月1日-1945年?ベルリン攻防戦にかかわるロシアで消息不明)

ですので、贈った相手は「妹さん」ではなくて「お姉さま」、ルートヴィヒさんの奥さんであるマリアンヌさん(Marianne)のことだと考えられるのですがいかがでしょうか。本題に移ります。


Parfum Mury(Mury Parfumeur) - Le Narcisse Bleu(1925)

濃度は香水(Extract)です。トップノートは酸化しておりましたが、すぐにハートノートへと移行し、刺激的なガルバナム、バルサム等のレジン系香料やジャスミン、ジョンキル等の主張するフローラルノートが感じられるようになりました。深みを持たせるためにアンバーやシベット等の動物系香料も調合されているのではないかと想像しています。もしかすると少しだけアルデヒドが調合されているかも。ドライダウン後はスパイシーなバニラの香りとして肌に残ります。一言でいうなら、ダークでスパイシーなフローラルブーケです。系統としましてはVol de Nuit(夜間飛行)とバラ・ヴェルサイユを足したような印象(とはいえ、Muryのほうが古い)で、フローラルグリーンとフロリエンタルの中間に位置しているように感じました。ボトルに関しては、オンブルローズがこれを継承しているように思います。

レシピを知っている方がいらっしゃいましたら、ぜひ情報をお知らせ頂ければ嬉しいです。

ちなみに、Muryはこちらの他にNarcisse Jade(1925)という香りも作っております。「Narcisse~」でよく耳にするのがキャロンの黒水仙ことNarcisse Noir(1911)ですが、この後にNarcisse Blanc(1914)がアメリカ市場の為に作られました。Narcisse Bleuというタイトルで発表されたものとしては、Frères Muraour版(1920)とエルメス版(2013)があります。

それで、ペペ王子が贈ったこの香りを義姉さんが気に入ってくれたかどうかは不明ですが、王子が「良い香りだ、手土産にしよう」と思ったのは確かなので、色々妄想させられました(笑)

この香りを売ってくださったフランスのお店に感謝の意を表します。

Friday, October 30, 2015

Phaedon Parisの香り

さかきです。

ちょこちょこと漏らしておりますが、先日Phaedon Paris(フェドン・パリ)のサンプルを取り寄せました。各香りのビジュアルイメージはこちらのページを参考にしてみてください。

 フェドンは調香師ピエール・ギヨームが作った3番目のブランド。ピエールはこの他に本家Parfumerie Generale(パルフュメリエ・ジェネラーレ)、そして香水ブロガーのOctavian CoifanとコラボしたHuitieme Art Parfums(第8のアートパルファム)も展開しています。腹が6つに割れている美青年ピエールは私と同級生(学年でいうと)なので、自分の状態を見て「私ももっと積極的に頑張らなければなあ(そう、体の引き締めをw)」と感じます。Parfumerie Generaleの香りは幾つか試したことがあるのですが、結構個性的な香りが多くて男性寄りなユニセックスといった印象です。好奇心をそそるタイトルが揃っています。

 Phaedonはエリス(ペロポネソス半島にある都市)出身の古代ギリシャ哲学者の名が由来であるとのことですが、フェドンというのはエリス学派(エレトリア学派)を創ったパイドン(Phaidon)のことでした。BC401~BC400年のスパルタとの戦争で捕虜になった美青年パイドンさんはアテナイの売春宿で強制的に男娼にさせられ、ソクラテスと出会い、彼の弟子にして頂き、解放してもらったとの事。何か、香水の感想よりそっちの方が気になってしまう(笑)

 個人的感想はTwitterから抜粋します。英語で書いた分を日本語で書きなおした所もあるのでおかしな文面かもしれません。簡単に書いておりますが参考になれば幸いです。

Dzhari(2011)
コンセプト通り、砂漠のイメージ。甘くて芳ばしい香りです。ナツメヤシ、トンカ豆等々、各材料が温かみのある雰囲気でブレンドされています。個人的に2番目に気になっていた香りです。

Tabac Rouge(2013)
ビターでリアルな蜂蜜とタバコ葉がウェットに絡み合っています。系統としては、Back to Black、Chergui、Volutesに入るのかもしれません。上に挙げたどの香りもタバコ葉と蜂蜜が鍵で、残り香が酸っぱいか甘いかのどちらか。個人的に一番試したかった香りです。

Rouge Avignon(2013)
暗黒ゴシックなイメージで作られたオリエンタルな香り。ウッディでクールな薔薇の匂いを感じますが主ではありません。甘酸っぱい木屑を湿らせた感じ、この辺がユニセックス仕様なのだと思います。

Antigua(2013)
ピエール自身が調香。香り立ちはフルーティなのにトロピカルでもない爽やかマリン系でもないのは底部にフィグリーフやモスの密かな渋みがあるからでしょうか。これが晩夏の海(地中海)を醸し出します。ハートノートからパチョリ、ベチバーを感じられるようになり若干ユニセックス度が強まるのですが、この時点では男性寄りの香りです。ドライダウン後はバニラ様ムスクが浮上してきて心地の良い残り香になっていきます。ムスクは縁の下の力持ち。主役はグァバやグレープフルーツ、調味料的なベチバーです。幻の様に存在するオークモスは時折感じられ、自ずと透き通った深緑色の海が浮かびます。寂しさに同調する香りですが自ら望んだ孤独といった印象。旅のお供に纏いたい匂い。寂しい雰囲気が良いです。

L'Eau de Phaedon(2014)
Danielle Maniquantによる調香。ナチュラルでアロマティックなネロリ、マンダリン、アロエベラを定着させるためのムスク等。穏やかで自然な香りに仕上げられ、肌に優しい素材を使用しているので、大人から子供まで使えます。

Oriban Grisens(2011)
新鮮でスパイシーなスモーキーノートが主。フランキンセンスを焼いた(これです)時の香りを感じます。はっきりとした煙臭の後、木の香りを感じました。スギやサンダルウッドです。サンダルウッドは南で、杉は大抵の場所で見かける事ができますが、この乾燥した香りは北半球からもたらされたような印象を持っています。

Pure Azure 純粋な紺碧(2013)
名前とは対照的に液体がニンジンみたいな色をしています。肌に乗せるとハッとするほどフルーティでフィグやオレンジフラワーなどの鮮やかなアロマがみるみる広がりました。なんかこう、山登りしていて急に視界が開けたかと思うと青い海が目前に広がった、みたいなイメージ。それもそのはず、調香を見ると「塩」とあります。塩はスイカにしか掛けたことないけれどフィグにも効くのでしょうか?作者の狙い通りです(笑)

Cendres de Thé お茶の灰(2011)
ピエール自身による調香。お茶というのは色々ありますが、laurier du Japon(※)というのはお茶のことじゃないみたいです。緑茶でしょうか?縁起の悪そうな名前とは裏腹に、アロマティックで聖なる力を感じさせる穏やかな香りでした。カルダモンとミルラが暖かさを、ヴァージニアシダーがクリアな印象を与えます。雨の後の森林、露でぬれた新緑。これはいい...日本のかたからも受け入れられやすい気がします。
※クスノキ(楠 Cinnamomum camphora)のことでした。

Sable Marocain モロッコの砂(2013)
オリエンタルフゼア。不思議なことに、調香されていないはずの革の匂いを感じます。こういう匂い、どこかで嗅いだことがあると思ったら、さかきが所持しているBois d'Armenieに通じるものがありました。アマゾンの原住民の方が聖なる木と珍重してきたコパイバの木。スモーキーなガイアックウッド。土の匂いを感じさせるベチバー。これらがモロッコの乾燥地帯を連想させるのかもしれません。男性向け。

Verveine Figuier ヴェルヴェーヌ・フィギュエ(2012)
バーベナいちじくというタイトル。弾けるシトラスと青々としたフィグリーフ、フィグツリーの絶妙な絡み合いはサマーフレグランスにぴったり。クリーミーなラルチザンのフィグに対してこちらはフレッシュで青々としたフィグ。勿論、香水が苦手な方にもお勧めできそうな予感がします。夏に纏いましょうか(笑)

Lentisque (2013)
ギリシャのキオス島に生息するマスティックという低木がモチーフのようです。これは健康に良さそうに辛い!辛い。スパイシーできりりと身が引き締まる匂いです。さわやかピリッ。睡魔に襲われた時にスカッとできそうです。

Poivre Colonial (2013)
ピエールによる調香。香り立ちはシトラスとペッパーがはじけて炭酸水を浴びるようなイメージが浮かびます。テニスを終えた男性たちがプシュッ!としてそうな爽やかシトラスなのですが間に合わせの爽快感ではなくて、ベチバーやカカオが控えているからか、この後白いワイシャツを着てネクタイを締めてブリーフケースもって仕事に戻りそうなムード。


サンプルはあと2~3つ残っているので、あとで追記したいと思います。

Wednesday, October 28, 2015

近況とお知らせです。

皆様こんにちは、さかきです。
木枯らしも吹き、冬が近づいて参りましたがいかがお過ごしでしょうか。

私事の近況ですが、ここ3か月は慌ただしくしておりまして、11月も同様になりそうで年末にならないと予定が空けられなくなった為、お知らせを書きました。理由と一つとしましては、体調の件による病院通いで思いのほか医療費がかかってしまっている事です。幾つかお誘いを頂いておりましたが見送る方向です。せっかくお声をかけて頂いたのに申し訳ございません。

また、一昨日からPCが壊れてしまい、Win10を再インストールなどしており、Illustrator、Photoshop等の作業ができない状態です。11月初旬には復活できるかなあと思います。
どうぞ宜しくお願い致します。

Thursday, October 8, 2015

SNSとのおつきあい。

さかきです。

先日、テレグラフの記事にも書かれていたように、SNSはビジネスに有効活用できるツールじゃないなあと感じております。(やはりなあと思いつつ)

Telegraph
Facebook 'a waste of time', say entrepreneurs

 2009年10月友人に誘われて始めたツイッターも、お仕事面で活用しようとしたこともありましたが、結局のところ、人々は好きなことにしか興味が湧かないですし、私個人のやり方もSNSに合っていないのかあまり効果はありませんでした。

 SNSを眺めている時、オンライン上での晒し行為にはドキッとさせられます。例えば、分かっている事だけど漏らさずにはいられないことを何気なく呟いたらそれを晒された挙句、本気でお説教されて驚いた事がありました。いい加減オバちゃんですし分かっていてあえて言っている事なのにそうやられてしまうと、第三者からは「分かっていない人」「甘い考えの人」「浅はかな人」などと認識されるという...つくづくSNSは恐ろしいところだなぁ、というのが近年の感想です。

 とはいえ、素晴らしい友人に出会えたのはSNSのお蔭でもありますので、つかず離れずの関係で継続していった方が良いのかもしれませんが、いかんせんSNSは中毒に陥りやすいので基本的には離れる方向で時々チェックするくらいが良いね、と思ったのでした。SNSにしがらみを感じ始めたら離れて一人の時間を作ったほうが良いですね。仕事の絵はウェブサイトに、途中経過など載せる場合はFacebook Page(完成品はウェブサイトへ)に。SNSに掲載する場合は作品の一部だけ載せる等々。いい加減、SNSに縛られる(放っておいてもレスポンスが来ると見に行ってしまう等)生活は止めないと。我々は生身の人間なのだし。

やはり、ホームベースは自分のウェブサイトですし自分のブログなのです。

Wednesday, July 22, 2015

COMITIA113で友人をサポートさせて頂きます。



皆様こんにちは、ちょっと告知させて頂きたいと思います。
2015年8月30日のCOMITIA113で小説を出品する友人しゅにっつぇるさんをサポートさせて頂きます。

ウィーンにお住いの方なのですが、第一次世界大戦前夜のウィーンで実際に起こったミステリアスで切ない事件を題材に、短編小説集を執筆されました。私は友人から依頼を受け、カバーイラスト・カバー装丁・帯・サークルカットを担当させて頂きました。印刷はまだ上がっていませんが、熱のこもったやりとりがあったので、とても素敵な本に仕上がること間違いなしです。(もちろん素晴らしいのは小説の内容ですヨ!)

R-15指定にしてありますが、退廃的な世紀末ウィーンがお好きなら、BLに関心があるなら、ぜひ友人のブース「け12a.」へお越しください。サークル名「Opernball 13(オーパンバル・ドライツェーン)」は物語の鍵である人物レードルのコードネームが由来です。

微力ながらお力になれて光栄です。
よろしくお願い致します。

しゅにっつぇるさんの告知はこちらです
物語へのいざない、あらすじはこちらです。(しゅにっつぇるさんより)
If you would like to read info in English...English version